コーヒーを始めるときにまず思い浮かべる人も多いドリッパー。
量販店に置いてあるところは少ないですし、コーヒーショップでもたくさんの種類を揃えているところは以外とないです。
どんな種類があるのか、使用感はどうなのかをご紹介します。
大まかな違い
「素材」と「形」と「豆とお湯の触れ方」が各社ドリッパーによって違います。
この「ドリッパーが一番美味しい」とかはないので、お店だと狙った味の出やすいものを使っていますね。
家で飲む分には味も大事ですが使いやすさやデザインが良いものを選ぶのがおすすめです。
素材
それぞれの特徴をまとめてみました。
プラスチック | 金属 | ガラス | 陶器 | シリコンゴム | |
価格 | ◎ | × | △ | ○ | △ |
丈夫さ | ○ | ◎ | × | × | ◎ |
重さ | ◎ | ○ | △ | × | ◎ |
まず気になるのは「価格」。
安いものだと300円、高いものだと10,000円近かったり結構変わってきます。
これは素材の違いでプラスチックだと安価なものが多く、金属は高価なものが多いです。
次に「丈夫さ」。
これは落としたり、ぶつけたりしてしまったときにどうなるかですね。
ガラスや陶器はまぁ、割れます。
最後に「重さ」。
個人的には軽い方が使い勝手が良いと思います。
重いと落としやすい、壊れやすいですね。
形
「円錐」、「台形」、「フラットボトム」の3種があります。
「円錐」タイプ
お湯の抜ける穴が大きいのでお湯の通りが早く、すっきりとした味わいになりやすいです。
「台形」タイプ
お湯の抜ける穴が小さく、お湯の通りが遅く、どっしりした味わいです。
「フラットボトム」タイプ
「円錐」や「台形」はお湯の抜ける穴にかけて狭くなっていますが、「フラットボトム」は名前の通り底が平で粉とお湯がしっかり触れます。
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種類によって使用するペーパーフィルターが異なるので「円錐」用のフィルターを「フラットボトム」のドリッパーで使い回すみたいなことはできないので気をつけましょう。
豆とお湯の触れ方
「透過式」と「浸漬式」の2種に分けられます。
ドリップコーヒーと聞いて思い浮かぶのは「透過式」ですね。
フィルターを入れたコーヒーの粉にお湯をまわしかけて抽出を行います。
粉にお湯を注ぐ速さ、コーヒー豆の挽き目によって抽出の時間が変わります。
「浸漬式」はあまり聞きなれない方が多いかと思います。
こちらはドリッパーに入ったコーヒーの粉に1~4分ほどお湯に漬け込むやり方。
所定の時間が経ったらフィルターを使って粉とコーヒーを分けます。
コーヒーの粉をお湯に漬け込むので、コーヒー成分を均一に抽出することが簡単にできます。
お店でもよく使用されるドリッパー
HARIO V60
おそらく最もお店で使用されているドリッパーです。
「円錐タイプ、透過式」でお湯の抜けが早め。
どちらかというとすっきりめに抽出されます。
材質がプラスチック、金属、ガラス、陶器、シリコンゴムと最多じゃないでしょうか。
金属やガラス、陶器は高級感があります。
プラスチックやシリコンゴムは雑に扱っても良く、アウトドアにも◎
素材で抽出されるコーヒーの美味しさが全く異なるみたいなことはないので、見た目やシーンで選びましょう。(あと予算)
初めて購入するドリッパーに一番おすすめです。
Kalita wave dripper
HARIOの次に使われているドリッパー(おそらく)。
「フラットボトムタイプ、透過式」でお湯の抜けが比較的おそく、しっかりめに抽出されます。
素材は金属、ガラス、陶器です。
唯一気になるのがペーパーフィルターを売っているお店が少ないことですね・・・
origami dripper
2018年、2019年に日本や中国のBrewers cup(ハンドドリップの大会)のチャンピオンが使って話題になったドリッパーです。
円錐でもフラットボトムでもない独特な形をしていて、どっちのペーパーフィルターでも使用できます。
素材はプラスチックと陶器の2種です。
プラスチックの方は透け感が絶妙でかわいい。
「ドリッパー」と「ドリッパーホルダー」が別売りとなっている珍しいタイプ。
ホルダーがなくても抽出できないことはないですが使用感も見た目もあまり良くないのでセットで買いましょう。
たまに使ってるお店を見かけるドリッパー
clever dripper
台湾で開発された「浸漬式、台形」のドリッパーです。
clever dripperが登場するまで浸漬式の抽出はフレンチプレスのように粉がカップに入ってしまうものしかありませんでした。
しかしこちらはフィルターが粉とコーヒーをしっかり分けてくれるので雑味が出る心配がないです。
普通、ドリッパーはサーバーやカップなどの容器の上に置いて抽出を行います。
しかし、こちらはテーブルに置いてお湯を注ぎ、粉とコーヒーを分ける際に容器の上に置くと弁が開いてコーヒーが流れ出す作りとなっています。
GINA
アメリカ発の「浸漬式かつ透過式、円錐」ドリッパーです。
こちらはswitch dripperよりもさらに多機能でバルブをひねる具合でドリッパーからコーヒーが落ちる速さを調整することができます。
落ちたコーヒーの重さを計量するスケールがキットに内蔵されています。
数あるドリッパーの中で最もカスタマイズ性が高く、デザインもスタイリッシュです。
ただ価格も文字通り桁違いに高価ですが・・・
ある程度コーヒーを淹れることに慣れて、あれこれいじることが好きな方向けな印象。
HARIO switch dripper
「浸漬式かつ透過式、円錐」ドリッパーです。
浸漬式として使うときはclever dripperと同じような抽出を行います。粉とコーヒーを分けるときの動作がcleverはサーバーなどに置くのに対し、switchはスイッチを押します。
スイッチを押した状態で抽出を行えばV60のように透過式で抽出もできます。
こちらはガラス製のみとなっており、少し重いです。
KONO 名門ドリッパー
「透過式、円錐」ドリッパーです。
見た目はV60とそっくりですが「リブ」と呼ばれるひだが短くお湯がゆっくりと落ちるように設計されています。
雑味が落ちないようにじっくり、細かくお湯を何度も注ぐ方法を公式が推奨しています。
円錐形のものならどこのメーカーでも使用できますが、専用のフィルターもありますのでお好みでどうぞ。
最近登場したドリッパー
april brewer
「透過式、フラットボトム」ドリッパー。
デンマークのコペンハーゲンを拠点とするコーヒーショップ「april」から発売されています。
ガッツリ紹介しているので気になる方はこちら↓からどうぞ。
OREA brewer v3
「透過式、フラットボトム」ドリッパー。
イギリスのロンドンを拠点とするコーヒープロダクトメーカーが開発。
「ペーパーフィルターをセットするBrewer」と「Brewerを支えるbase」に分かれています。
baseはリサイクル素材を使っていたり、耐久性が高い作りだったりと長く使い続けることをコンセプトにしていますね。
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代表的なドリッパーは紹介できたと思いますがどうでしょうか。
一つでも気になったものがあれば嬉しいです。
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